期間工とは
期間工とは、契約期間が定められた状況下で働く工場勤務の仕事のことを指します。
期間従業員と呼称されることもある期間工ですが、大手メーカーの製造工場が主な職場です。
「期間工は正社員より稼げない。」
「期間工は重労働でしんどい仕事じゃないの。」
そういったイメージを持たれている方も多いでしょう。
そこで、本記事では期間工に転職するとどうなるのか、期間工の仕事内容と給料は一体どんなものなのかについて詳しくご紹介します。
まずは、期間工と混同されやすい「派遣社員」との違いについてみていきましょう。
派遣社員との違い
では、期間工と派遣社員ではどのような違いがあるのでしょうか。
期間工とは
期間工は契約期間が設けられていて、工場から直接雇用された状態で働く雇用形態です。
派遣社員とは
派遣社員は期間工と同様に契約期間が設けられていて、派遣会社を通じて工場で働く雇用形態です。
要するに、期間工と派遣社員の大きな違いは「派遣会社を通じているかどうか」になります。
派遣会社は求職者に仕事を案内してくれる仲介業者です。
そのため、給料の額なども派遣会社が実権を握っており、会社の利益のために中抜きが行われています。
つまり、直接雇用される期間工と比べると、派遣社員の方が給料が少ない場合があるのです。
次に、期間工への転職についてみていきます。
期間工への転職
期間工への転職は、収入をアップさせるためには有効的な手段だと言えます。
また、新型コロナウイルスの蔓延によって外国人労働者が減ったため、現在人手不足の業態です。
人手不足の業界は自ずと給料が上がりますよね。
つまり、今までは「キツい」「安月給」といった悪いイメージを持たれていた期間工が、最もアツい職業として注目され始めているのです。
営業マンから期間工
中には、営業マンから期間工へと転職する人もいます。
営業を通じて身につけた粘り強さや人当たりの良さなど、期間工として活躍するための能力が備わっている人がほとんどです。
転職の理由
- 外回りの営業がつらかった
- 自分は単純作業の方が向いていると感じた
- 残業が多くて時間や期間が決まっている期間工に魅力を感じた
- 歩合給が自分にあっていなくて結果につながらなかった
こういった理由で、営業マンから期間工への転職をされる方が一定数います。
給料の面で、メーカーによっては営業よりも稼げる工場はたくさんあるので、営業から期間工への転職はごく自然なことだといえるでしょう。
エンジニアから期間工
次は、エンジニアから期間工への転職をするパターンです。
エンジニアは現在最も人気のある職種の一つで、高度なスキルが求められる職種だといえるでしょう。
そのため、転職理由には意外なものもあるかもしれません。
転職の理由
- 高度な技術がないと仕事を受けられない
- 長時間パソコンと向き合うので疲労感がすごい
- 毎日勉強と仕事の繰り返しでしんどかった
上記のような、最先端の職種だからこそ日夜勉強に励む必要があったり、パソコンとの睨めっこがしんどいと感じる人が多いみたいです。
期間工として働くことである程度体を動かすことができ、一定の知識があれば同等の給料をもらうことができる職種に魅力を感じやすいのかもしれません。
それでは、期間工の給料はどれくらいのものなのでしょうか。
期間工の給料はどれくらい
期間工の給料は働く工場によって変動しますが、そこまで大きくは変わりません。
派遣社員とは違って仲介会社がいない分、純粋な給料（中抜きが行われていない額）を受け取ることができるのです。
ちなみに、派遣社員の給料相場は時給換算で1000円〜1400円になります。
月収換算で27万円、年収では320万円程度です。
では、期間工の年収はどれくらいなのでしょうか。
期間工の年収
期間工の年収は430万円ほどと言われています。
派遣社員と比べると、およそ100万円ほどの差が1年で発生します。
しかし、派遣社員であれば契約期間が満了となったとき、新しい派遣先を紹介してくれるメリットがありますが、期間工はそれがありません。
契約期間が完了するまでに、自分で新しい職場を探す必要があるので注意が必要です。
給料の面だけに着目すると、期間工は派遣社員よりも稼げるということがわかりますよね。
正社員との比較
では、正社員として働く人との給料の差はあるのでしょうか。
一般企業の正社員の平均年収は、年齢によって異なります。
平均年収360万円
平均年収480万円
正社員では年功序列制度があるため、勤続年数が長くなるにつれて給料も上がり続けます。
一方で、期間工はどれだけ働いても給料は一定であるため、給料が上がることはほとんどありません。
しかし、20代全体の平均年収が360万円ということは、20代前半の人の平均年収はもっと低いということがわかります。
そのため、20歳の時点で期間工として年収が430万円あれば、30代前半の正社員でが稼げる額と同等なのです。
要するに、若ければ若いほど期間工では周りの人々よりも稼ぐことができる仕事だといえるでしょう。
期間工の仕事内容とは
期間工の給料が高いということが理解できたところで、実際にどういった仕事内容なのかについて解説します。
「期間工」と一概に言っても、仕事内容は工場の種類によって異なるのが難しいところです。
ただ、期間工は離職率の高い仕事であるため、技術が必要な難しい仕事を任されることはありません。
基本的には誰でもできるような単純作業と、その作業を繰り返す仕事がほどんどになります。
順を追ってみていきましょう。
自動車完成メーカー
自動車完成メーカーとは、部品やパーツを組み立てて自動車を出荷できる状態までに完成させる工場になります。
- 自動車に決まった部品をつける作業
- 自動車が正常に動くのかを確認する作業
- 見た目や機能を確認する作業
- 塗装をする作業
- 鉄を加工する作業
これらは配属される部署・班によって異なりますが、基本的には一度配属されれば同じ作業を繰り返すのみです。
そのため、始めたての頃はしんどい作業でも、ほとんどの人は2週間から1ヶ月で慣れてしまい、単純作業で高い給料を受け取れるようになります。
自動車部品メーカー
次は、自動車部品メーカーの工場になります。
基本的には部品の製造となるので、単純作業には変わりありません。
- 部品を鋳造するプレス作業
- 部品同士の簡単な組み立て
- 部品に不備がないかの検品作業
自動車完成メーカーとの大きな違いは、力仕事が少ないことです。
そのため、給料面でも若干ですが自動車完成メーカーに劣ってしまうこともあります。
その他
自動車完成メーカーや自動車部品メーカーとは違った工場の例は、以下の通りです。
- 航空機器の製造
- 半導体の製造
などが挙げられます。
基本的にこれらも単純作業がメインとなりますので、期間工として働くことを決めたのであれば、あとは自分の携わりたい業界や給料などで工場を選択する人がほとんどです。
では、自分にあった工場はどのように選べば良いのでしょうか。
まとめ
自分にあった工場を選ぶための方法は、期間工として働ける工場を無料で紹介してくれるエージェントに依頼することです。
特に、期間工として働きたい人の中には「今の生活がキツい」「将来が不安」といった金銭面での問題を抱えている人が多い傾向にあります。
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